2017/06/08
















裸足で草の感触を楽しんで、土の柔らかさを確かめる。時間は長く、ゆっくりと刻まれ、風に吹かれて、野の花がそよいだ。暑くて、蒸していても、夜がカーテンをひけば、皆静かに目を閉じた。暗闇を歩いていたら、そのうちぼやけた月を見つけて、もう少し、力をつけた。そんな今があった。私が何人もいるんじゃない。世界がいくつもある。この景色の中と外、茎の表と裏、車窓で見るうちに顔馴染みになったような家や、細い道、畑や物干し竿。一度だってその地を踏んだことすらないのに! 世界は誰にも関係なくあって、知っていて知らないことだらけで、それでも私の大好きな場所になる。いつもありがとう。導いてくれていて、どうもありがとう。

2017/05/17























落ち着かない時は何もしない。掃除をするのもいいね。

絵を描いていた一番古い記憶がある。
思うように描けないでかんしゃくを起こした小さな私がいて、そのペンを引き継いで、過った線に付け足して絵を描いた母がいる。不安だし、失敗するし、真っ暗闇である。でもいつもしてきたから、これからも続くよね。

2017/04/30















小宇宙


2017/04/08
















静かにしていると、音がきこえるよ。


手の中の春は雨に濡れているよ。雨の粒はほんのり暖かくて
薄らと色が付いているよ。

2017/04/03


中学の頃から不定期に付けていた日記は全部で四冊になって、これ以上増やすのはやめよう、と思った。

音楽を聴きにいった。暗闇にぼうっと灯る照明が印象的だった。
演奏のあいだじゅう、目を閉じていたら、ちいさかったころのことを次々と思い出した。どれも鮮明に浮かんで通り過ぎていった。
それからまぶたの奥の私は、だんだんおおきくなって、でも、今のわたしよりみんなちいさかった。だからいとおしくなった。家族や友人や遠くにいるひと、死んだ大吉のことも思い浮かべた。なんて素晴らしい夜だったんだ。

最後に演奏してくれた、灯台 という曲のメロディが、染み付いて離れないおみやげになった。